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コラム
          コラム No.4

          
ハイブリッドカーの音その4

          2008.4.1


          前回までのコラムではハイブリッドカーにエンジン模擬音を付加することを提案しました。今
          回はその意義や音デザインについて述べます。

          何故エンジン模擬音を付加するのかということは前にも説明しましたが、全く新しい耳慣れな
          い音を歩行者が聞いても車の接近を咄嗟に察知できないからです。また、エンジン模擬音の場
          合は単に車の接近が分かるだけでなく、車の速度や加速しているのかどうかなど車の状態も分
          かるからです。

          一般的には自動車のエンジン音は騒音として扱われ、うるさい音の代表のように思われていま
          すが、それはエンジン音を歩行者にとって快適な音質にする努力がこれまで足りなかったため
          です。

          電子的にエンジン模擬音を合成する場合は今よりも快適でさわやかな音にできる余地があると
          思われます。それこそサウンドデザイナーの腕の見せ所です。

          音量についても周囲の状況に合わせて調整できますから、環境にも悪影響を与えることが少な
          いと思われます。例えば深夜の住宅街などでは音量を小さくすればよいですし、高速道路走行
          中は合成音を出す必要はありません。カーナビと連動させればこれは簡単にできます。

          車の接近や走行状態が分かる快適な音であれば、それはエンジン模擬音に限らなくてもよいの
          ではないかという意見がありますが、それは正しいと思います。しかし、残念ながらその具体
          的な音のイメージができていません。今は乗物の音はどうあるべきかを根本的に考え直すよい
          時期かもしれません。それは車外音だけでなく、運転者や同乗者が聞く車内音も含まれます。

          皆さんも是非考えてみて下さい。


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