SDL
サウンドデザインラボ合同会社
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●Tsugi合同会社ブログ

 

 

 

弊社代表のインタビュー

2018.5.1

 

弊社はゲーム業界に対して弊社のエンジン音合成技術を提供するため、

ESS(Engine Sound Simulator)というPC用ソフトウェアをTsugi合同会社と

一緒に開発してきましたが、昨年末にようやく完成しました。その後ESSは

同社に販売してもらうことになりました。

 

Tsugi合同会社では様々なミドルウェアやソフトウェアツールを開発・販売

していますが、その中のGameSynthという効果音作成ツールにESSを組み

込んで近々販売する予定です。それに先立ってTsugi社のブログに弊社代

表である前田のインタビュー記事が載りました。(合成音のサンプルも聞く

ことができます)

 

Tsugi社は新潟にある会社ですが社長さんがフランス人であり、そのビジ

ネスは日本国内だけでなくも海外にも広がっています。今回のブログ

英語版のみなので、ここでは日本語に翻訳したものを載せておきます。

 

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Q.こんにちは前田さん、あなたをこのブログに載せることができてうれしい

です。では先ず、SDL以前のあなたの専門的なバックグラウンドについて教

えて下さい。

 

A.こんにちはニコラス。今回はブログに取り上げてくれてありがとうござい

ます。

私はかつてヤマハ発動機に33年間勤めていて、その間ずっと研究部門で

バイクや自動車などのエンジン音の研究をしてきました。最初は騒音レベ

ル低減研究から始まり、その次に音質の研究を行いました。エンジン音は

騒音レベルが同じ場合でも音質によって印象が全く異なることがあるから

です。さらにはサウンドデザインの研究もしました。

 

Q.このESSのアイデアはどのようにして思いついたのですか。またどうやっ

て開発しましたか。

 

A.エンジン音の研究では被験者にエンジン音を聞かせて印象を尋ねるの

ですが、そのため様々な仕様のエンジン音が必要になります。そこでコン

ピュータで合成することを考えました。その時に参考にしたのはMIDI音源

を用いたDTM(Desk Top Music)です。

DTMではピアノやドラムなど様々な楽器の単発的サンプリング音を連続し

て鳴らすことによって音楽を演奏します。しかし、この方法だけではまだ十

分リアルなエンジン音が出せませんでしたので、さらに他の方法も組み合

わせました。その合成方法の開発においてはMaxというソフトウェアを使用

しました。

 

Q.録音データを再生する方法や他の合成方法と比べて、ESSの長所は

何ですか。

 

A.従来、ゲームではサンプリングされた定常的なエンジン音をループ再

生していますが、ESSとこのループ再生法の関係は、映画におけるCG

(Computer Graphics)と実写の関係と似ています。

近年動物が登場する映画では殆どCGが使われています。実写では監督

の指示通りに動物が動いてくれないし、危険だからです。一方CGならば

希望通りの映像が安全に作れますし、リアルタイムで動かすことも可能

です。ESSは完全にコンピュータで合成していますから、CGと同じです。

なお、ESSとは異なるエンジン音合成方法も存在しますが、それらと比べ

るとESSは音がリアルであり、様々な仕様のエンジンにも簡単に適用でき

ることが大きな違いです。

 

Q.ESSのエンジンモデリングはどれくらい正確ですか。また、どの程度

汎用性がありますか。

 

A.ESSの原型はエンジン音の研究用に開発されたソフトウェアですから

とにかくリアルな音を追求しました。そのためESSのエンジンモデルは従来

のゲームに用いられているものより複雑で緻密に作られています。また

どのような気筒数や爆発間隔のエンジンでも対応可能です。

 

Q.近年、ESSに対して自動車業界から引き合いがあると聞いていますが、

それについて詳しく教えてもらえませんか。

 

A.現在自動車業界は大きな変革期にあり、今後は電動車(EVに限らず、

HEVやFCVなども含む)が増えていくと思われますが、電動車にはエンジ

ン音がないため自動車メーカーは悩んでいます。なぜなら電動車は静か

でよいという意見もあれば、音が楽しくないという意見もあるからです。

その解決策の一つとして車内のスピーカーからエンジン音を出すことが

検討されています。

その時にはESSのようなソフトウェアが必要になりますから、今後当社は

自動車業界にそれを提供していくつもりです。

 

Q.あなたは一般社団法人スマートサウンドデザインソサエティのメンバー

ですが、その団体の目的やあなたの担当業務は何ですか。

 

A.スマートサウンドデザインソサエティはサウンドデザインの普及・展開

を目的とする団体です。私は理事として、セミナーやワークショップを企画・

開催しています。

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